【DTM】おすすめのソフトシンセ5選! 楽曲制作の現場視点から解説

DAW内蔵の音源に限らず、様々なメーカーから販売されているソフトウェア音源を検討されている方は多いのではないでしょうか?

本日はDTMにおける「シンセサウンド」をお求めの方に向けて、おすすめシンセをピックアップしました!どれも戦力になるシンセなだけあってマシンパワーが必要ですが是非参考にしてください!

どういったサウンドが必要なのか?

まず「シンセ」と言っても様々で、DTMで扱っている「ソフトウェア音源」は全てバーチャルの「シンセサイザー」です。楽器や効果音等のサウンドもパソコンの中に入れる時代になりました。

今回は世間一般的な「シンセ」と呼ばれる物は「どのソフトウェア音源なのか?」に注目したいと思います。

「楽器や効果音ではないが、なんかカッコ良い音が聞こえる!」という場合はシンセを疑ってみるのが良いかもしれません。まずは自身が欲しいサウンドを想像してみましょう!

DTMにおけるシンセの主なカテゴライズ(バーチャル上のソフトウェア音源に限る)

ざっくりではありますが、それぞれの特徴を元にカテゴライズしてみました。

  1. シンセサウンドに限らず、様々な音色が入っているマルチ音源
  2. 奇抜なサウンドが豊富なデジタル系シンセ
  3. アナログや実際に存在するシンセサイザーをシミュレートしたアナログ系シンセ

上記は普段私がレッスンでお話している、シンセの主なカテゴライズです。

1.マルチ音源

シンセサウンドに限らず、楽器や人間の声を収録したラインナップも存在します。「シンセ」と言うよりは「マルチ音源」としてカテゴライズされるケースが多い印象です。

2.デジタル系シンセ

主にコンピュータープログラムによって生成されたサウンドを指します。過激なサウンドやサンプリングした音声等を元にサウンドメイクするケースも多く、DTM初心者の方がお求めの「シンセ」は、この「デジタル系シンセ」か後述の「アナログ系シンセ」の可能性が高いです。

3.アナログ系シンセ

オシレーターと呼ばれる発振器が生み出した波形を元に、サウンドを合成しながら音色を作ります。DTMにおける「アナログ系シンセ」は過去に存在したシンセサイザーをシミュレートしているラインナップを指しているケースが多いと考えています。

広義にはデジタル系シンセとして扱われる「FMシンセ」という異なる周波数帯の成分を合成してサウンドを構築するシンセも存在しますが、私はアナログ系のシンセとしてカテゴライズしている事が多いです。この点は時代や商品によって分かれるでしょう。

長くなりましたが、こちらを元に詳しく見て行きましょう!

おすすめシンセ①:Spectrasonics / Omnisphere

(愛用講師:青木)

体験版無し
システム環境Windows:Windows 10、Windows 11
AU、VST3、VST2.4、AAX、スタンドアロン
64-bit OSおよびホストアプリケーション
 2.4GHz以上のプロセッサー
 8GB以上のRAMを推奨
 64GB以上のHDD/SSDディスク容量
Mac:MacOS High Sierra〜Monterey(M1ネイティブ)
AU、VST3、VST2.4、AAX、スタンドアロン
64-bit OSおよびホストアプリケーション
 2.4GHz以上のプロセッサー
 8GB以上のRAMを推奨
 64GB以上のHDD/SSDディスク容量

歴史ある「Spectrasonics」の「Omnisphere2」を紹介!

かつて「三種の神器」なんて呼ばれたOmnipshereですが、今も現役のマルチ音源タイプのシンセサイザーです。

楽器やクワイヤ等のサウンドも入っており大容量なのは否めませんが、プリセットからイメージにあったサウンドを選ぶ事が可能です。曲作りのアイディアの構築やサウンドに触発されて曲作りが進かもしれません!

外国のトラックメイカーのDAWを見ると、この「Omnisphere2」が垣間見れるシーンが多いです。その影響も有り「Omnisphere2」を導入する生徒さんが増えました。

デモ動画

おすすめシンセ②:u-he / Hive2

(愛用講師:中川、森谷)

体験版無し
システム環境Windows:Windows 7以上、VST2、VST3、AAX、NKS
Mac:Mac OS X 10.7以上、VST2、VST3、AU、AAX、NKS
CPU:マルチコアCPU(Sandy Bridgeマイクロアーキテクチャーを推奨)
RAM:1GB以上推奨
HDD容量:50MB以上の空き容量
ディスプレイ解像度:1000 x 600以上推奨
32/64bitのプラグインフォーマットに対応

独特のフィルターとリバーブ感が特徴の「Hive2」

私は手放せないシンセの1つになりました。決して派手なサウンドではないですが、人気のデジタル系シンセとして君臨しています。手放せないトラックメイカーや作曲家は多い印象です。

デジタル系であるが、どことなくアナログテイストなサウンドも魅力の1つです。

デモ動画

おすすめシンセ③:Reveal Sound / Spire

(愛用講師:森谷)

体験版無し
システム環境Windows:Windows 7以上
AAX、VST(32 / 64ビット対応)
プラグインフォーマット毎に150MBの空き容量
Mac:Mac OS X 10.8 以上
AAX、AU、VST(32 / 64ビット対応)
プラグインフォーマット毎に150MBの空き容量

攻めたデジタル系のシンセをお求めの方には「Spire」がおすすめです!

世界中のクリエイターが「Spire」のプリセット配布している点も、自身には無い音楽性をインプットできるかもしれません。耳馴染みのある奇抜なサウンドが手に入ります。

私自身も「Spire」のプリセットを集めている時期がありました。全てのサウンドを覚えている訳ではありませんが、予期せぬ時に役立ちます。

デモ動画

おすすめシンセ④:VENGEANCE SOUND / VSP AVENGER

(愛用講師:中川)

体験版有り
システム環境Windows:CPU:Intel Core 2.8Ghz以上 (Intel CPU 推奨)
RAMメモリ:8GB以上
画面解像度:Full HD(1920×1080)以上
64bitホストアプリケーションにのみ対応
OpenGL 3.2以上(Intel内蔵のグラフィックスを使用している場合、Ivy Bridge世代以降)
Mac:CPU:Intel Core 2.8Ghz以上 (Intel CPU 推奨)
RAMメモリ:8GB以上
画面解像度:Full HD(1920×1080)以上
64bitホストアプリケーションにのみ対応

「カッコ良いサウンドができる」と作曲家の間でも話題になりました。たしかに「AVENGERは良い音だなぁ〜」と感じる瞬間は度々あります。

ドラムやリズム系をはじめ、様々なサウンドを扱えるのも魅力の1つです。拡張パックが多く販売されているのでサウンドの幅が広がるでしょう。他のシンセに比べて後発的に販売された事もあるせいか、色々な機能がついているのもタイムパフォーマンスの良さを感じます。

楽曲制作において、トラックの中で「何か物足りないがシンセを必要以上に増やしたくない」と感じる場合に「AVENGER」を試してみたら解決した!といった経験を持つ作曲家やアレンジャーは多い印象です。実際にミュージシャンやトラックメイカーが集まる飲み会でこういった話題が挙がった経験があります。リアルな声として参考になるのではないでしょうか?

デモ動画

おすすめシンセ⑤:UVI / Synth Anthology 3

(愛用講師:森谷)

体験版無し
システム環境UVI Workstation 3.0.14以降、またはFalcon 2.1.0以降に対応
iLok アカウント(無料取得、USBキーは必須ではありません)
インターネット接続環境(製品ダウンロードとライセンス発行と認証に必要、常時接続不要)
対応システム:
– Mac OS 10.14 ~ macOS 12(64bit)
– Windows 10 ~ Windows 11(64bit)
15GBの空きディスク容量
ハードドライブ:7,200回転仕様のHDDまたはソリッドステートドライブ(SSD)推奨
4GB RAMメモリ (大容量のUVIサウンドバンクは 8 GB以上を強く推奨)

ハードウェアシンセと呼ばれる実機のアナログシンセサウンドが手に入るのが、この「Synth Anthology3」です。独特のアナログテイストなサウンドが豊富に収録されているのが魅力です!

楽曲の中で他のトラックとは異なる質感のサウンドやサウンドレイヤーの構築に貢献できます。

私自身、サウンドに迷走した場合は「Synth Anthology3」で模索していた時期もありました。予期せぬミラクルサウンドと出会えた事も何度かあります。

デモ音源

https://youtu.be/QZ3YGk5mmyU

まとめ

いかがでしたでしょうか?

Omnisphereはマルチ音源ですが、その他は比較的どのクリエイターも所有しているシンセだと考えています。好みはありますが、トラックメイクにあたり良いツールになってくれる事は間違いないでしょう!

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