
演奏したベースVS打ち込んだベース!作曲家が検証!
打ち込みか?!?生演奏か!?
本日は「楽曲制作」にフォーカスを当てて、ベース音の比較をしていきたいと思います。
早速ですが、今回のテーマは「演奏したベース」VS「Trilianで打ち込んだベース」です。
もちろん上手な生演奏の方が良いと思いますが、実際に聞き比べをする機会は少ないと思うので、是非最後までご覧ください。
下記が詳細です。各々少しハンデを足したいと思います。
共通事項
まず共通事項としては
- 同じフレーズを演出
- ジャズベースを選択
- プラグインエフェクトで調整あり
上記は音質の良し悪しでは無く、固定条件として設定致しました
実際に弾いたベース
生演奏に関しては
- 使用ベースはBacchus BJB-1-RSM
- DI、プリアンプは「Universal Audio LA-610」を使用
- 演奏者(筆者)は、ベースの演奏の経験は少ない
打ち込んだベース
打ち込んだベースに関しては
- 使用ソフトウェア音源はSpectrasonicsのTrilianを使用
- 使用プリセットはFenderのジャズベース
- 奏法は3種類(サスティーン、グリスアップ、スライド)
- データはクオンタイズを適用
上記が今回の詳細です。
長くなりましたが、下記の音源と共に検証してみましょう。
共通事項

打ち込んだデータと、実際に録音したデータの環境を同じにするのは難しいですが、使用したエフェクトは同じです。
使用したエフェクトは主に
- Slate digital FG-X(マスタートラックに使用)
- Universal Audio UAD-2 「1176LN Legacy」(各ベースに使用)
- Universal Audio UAD-2 「Teletronix LA-2A Legacy」(各ベースに使用)
になります。
そもそもベースが異なるのでサウンドに違いはありますが、アタック音と継続音を狙って、軽くコンプレッションしています。
Fender Jazz Bass【Trilian】
まずは音源を聴いてみましょう。
いかがでしょうか?
良くも悪くも無難に打ち込みました。普段からこのように打ち込んでいます。
もちろんベースプリセットやエフェクト、その他楽曲に応じて変更します。
人間が弾いたとは言えないですが、生っぽいポイントを押さえていると考えています。
私は仕事でもTrilianを使って打ち込みますが、作品として世の中に出す際は、ベーシストに弾いてもらいます。
なのでベースの打ち込みを頑張るより、他に時間を費やす事の方が多いです。
今回はTrilianを使用しましたが、ベースのソフトウェア音源は沢山あるので、自身に合う物を探してみましょう。
ソフトウェア音源を使用する理由は
- 直しに時間がかからない
- 音色の変更が容易
作曲や編曲をしている状態だと、他の楽器との兼ね合いやシチュエーションによって変更があります。
そのため、ソフトウェア音源だと業務に支障が無く取り組めます。
以前、Trilianの打ち込み方法について記事を作成しました。是非参考にしてください。
https://nextlead-music-media.com/2599
Bacchus BJB-1-RSM【実演奏】
では続いて、実際に演奏をした音源がこちらです。
いかがでしょうか?
シビアにリズム揃ってませんが、人間が弾いた「生感」は表現できているのではないでしょうか?
現状ドラムとベースだけですが、他の楽器が入ってきたのを想定すると、やはり実際に演奏をした方がよいと感じます。
サウンドだけでは無く、人間が弾いた自然の「不安定感」が「生感」を生み出すのでしょう。
ですが先述の通り、打ち込みの方が変更が効くので、生ベースに差し替えるのは最後でも良いと考えます。
ちなみに今回は噂のジャズベース、Bacchusの「ローステッドメイプル」を採用したベースを使用しています。
普段ベースは弾かない私でも「安くて良いベース」といった印象を受けました。
生音の雰囲気より、録音した音の方が良くて驚きました。
このBacchus UNIVERSE SIRIES【BJB-1-RSM】についても記事を作成したので、良ければご覧ください。
https://nextlead-music-media.com/3363
まとめ
いかがでしたでしょうか?
好みや楽曲、アレンジによっても異なると思いますが、ベストなベースサウンドと巡り合うと共に、音の解釈が深まれば幸いです。
バンドサウンドのアレンジの場合は、デモ音源と完成音源でうまく使い分ければ、時間の節約になると思います!
是非、ご自身の楽曲で活用してもらえると嬉しいです。


Next Lead Music 代表
経営者と財布職人の祖父2人を持つ、ハイブリッド血統の音楽家。
IT×音楽×文化をテーマに、新人・ベテラン、活動地域関係なく、ミュージシャンの文化活動を応援している。
アニメ等の作詞作曲編曲や、メジャーアーティストのエンジニアリング、ライブ音響等、幅広く活動すると同時に、音楽や文化がインターネットを通して社会の活力になる事を目標に日々発信している。今後は地方創生にも携わりたい。
オンライン専門のミュージックスクール「Next Lead Music School」を経営。