作詞で多く使われるテーマ7選!
歌詞を書くにあたって最初に考えることは、テーマを決めることがほとんどだと思います。
大きな一つの題材を決めたり、もっとも伝えたい言葉を中心に歌詞を広げてみたり、人によってやり方が様々な作詞ですが、
今回は作詞におけるメジャーな題材を、曲とともにご紹介させていただきます。
恋愛・愛情
こちらのテーマは曲数も多く、よりたくさんの人に聴かれてるテーマだと思います。
愛をテーマにすることはある意味で、もっとも難しいと筆者は考えています。
ありふれているものだからこそ、人の心に残る歌詞を限られた枠の中に収めるのが難しいです。
ご紹介する曲は奥華子さんのガーネットです。曲の最初の部分からグラウンドという言葉を出すことでおそらく学校での話だということが直感的にわかり、最初の部分が全て過去形で語られているので語り手の今に自然と興味がわいてきます。
映画 時をかける少女の主題歌でもありますので、そちらの作品と合わせて聴くことでより歌詞の良さを感じるとることができると思います。
応援
こちらのテーマは書き手が聴き手に対してへのメッセージが特に強く出るテーマだと思います。
無責任にただ頑張れというのではなく、書き手の経験や考えからこういう風に自分は頑張っているというメッセージを自然に受け取ることができます。
ご紹介する曲はRADWIMPSの会心の一撃です。
この曲はネガティブな考えに自問自答しながら、その有様を野球に例えて綴ったとても面白い歌詞だと思います。
頑張れなどといった直接的な表現は一切なく、それでも背中を押されているような感覚は歌詞ならではの言葉のあり方だと筆者は思います。
夢
夢と聞くとスケールが大きく手にし難いイメージがあるかもしれませんが、作詞における夢とはもう既に聴き手側が叶えていたりする単純なものである場合も多く見受けられます。
ただ単純に好きな人と結ばれたいなども、その歌詞の登場人物にとっては夢というスケールで描かれるときもあります。
とても難しいものやそういった単純なことまで、目標とは違う夢という一つのテーマを軸に歌詞を書くのはとても面白いので、ぜひチャレンジしてみてください。
ご紹介する曲は米津玄師さんのピースサインです。
一度諦めた夢をもう一度、もう一度と何度も反復しながら、主人公は苦悩しながらも必死に自らを鼓舞しているように感じます。
ただそのスケール感に反して、主人公の夢は大事な一人の人を笑わせることであり、それがヒーローだと定義しています。
日記・エッセイ
こちらのテーマは歌詞自体が日記のように表現されたり、なんとなくに書き殴ったような表現であったりと、かなり難しいテーマです。
比喩的な情景表現などを最小限に抑え、話し言葉で比較的ストレートな物言いでストーリーが進行することが多いイメージです。
ご紹介する曲はZONEのsecret base 君がくれたもの〜です。
ある二人の出会いから別れまでを、話し言葉でストレートに表現しています。
あくまで歌詞であることをちゃんと保ちつつも、日記を読んでいるかのように表現されたバランスのとれた歌詞はとても印象に残りました。
そして情景に対する感情が細かくなりすぎていないので、特に重要な部分は書き手にしかわからないようになっています。
どうして転校してからの10年後の8月にこだわるのか、”夢の中でずっと永遠に…”という部分など考えさせられる歌詞になっています。
季節
季節といってもただ単に春夏秋冬ではなくもっと曖昧な境目を書いたりする場合もあり、表現幅が広く想起させるワードも多いため書きやすいテーマとなっています。
まずは季節感を決めてから本題に着手すると、初心者でもたくさんアイデアが浮かぶと思います。
ご紹介する曲はMrs.GREEN APPLEの青と夏です
タイトルにもある通り夏を前面に出した曲になっています。
情景も細かく表現していて、夏の始まりは恋の始まりであると一貫した歌詞と、夏の昼間は暑く夜は風が気持ちいいと、夏特有の温度感をそのままストーリーに落とし込んだような歌詞はとても素晴らしいものとなっています。
孤独
孤独というテーマはとにかく暗いイメージをもちます。ただ歌詞である以上何が書きたいかというのが大切になります。
孤独といっても状態は様々ありますので、書き手の孤独感への価値観が重要なテーマとなっています。
夜一人で眠るときに孤独感を感じたりと、友達と遊んでいる時でさえも孤独感を感じたりと、どのような状況下でも孤独感を感じる人がいるので、素直に書き手にとっての孤独への考えを書いてみると良い歌詞ができるかもしれません。
ご紹介する曲は宇多田ヒカルさんのGood Nightです。
歌詞はとても短く、とにかく余白が多いです。
しかし、聴き手が情景を考えるだけの情報はあり、とても洗練されている歌詞だと思いました。
最後にくる”この頃の僕を語らせておくれよ”という歌詞の切なさが、タイトルのGood Nightの意味を考えさせられます。
人生
このテーマは誰もが抱える重要なテーマとなっています。
複雑にもできますしストレートにも表現でき、その振り幅は自由です。
今のあなたにとっての人生とは何かを歌詞に取り入れると良いかもしれません。歳を取るごとに価値観も変わってきますのでその都度新しいアイデアが生まれる題材とも言えます。
ご紹介する曲は椎名林檎さんの人生は夢だらけです。
この歌詞は大人になっても人生は自由で夢があるものだと強い口調で表現されています。
様々な人生のあり方を問う歌詞が多い椎名林檎さんですが、特にこちらの歌詞は様々な人に当てはまり、聴いているうちに視界が澄んでいくような説得力と解放感のある歌詞となっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介したのはテーマの中でもポピュラーなものですので、慣れてきたら自分で好きなテーマを考えてぜひ挑戦してみてください。
こちらの記事で作詞の書き方について詳しくご紹介していますので合わせてご覧ください!
1996年7月17日生まれ。ボーカリスト。
幼い頃にドラムを始め悲願してドラム教室に加入させてもらうが、ドラムの音が気持ち良すぎたらしく叩きながら寝るため断念。
中学生の時期は東京から離れ、二年間に及ぶ鹿児島での離島生活。
16歳でボーカリストとして活動開始。
アイドルやバンド等にスクリームなどの特殊発声を含めた個人指導を定期的に実施している。